ADHD(注意欠陥多動性障害)への理解
ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、年齢あるいは発達に不釣り合いな、及び・または衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものであると定義されています。ADHDのお子さまに見られる特徴的な行動として、次のようなものがあります。
- 「不注意」
- 学習などの課題や活動に必要な物をなくしてしまう。気が散りやすい。
- 「多動性」
- 手をそわそわ動かしたり、着席していてももじもじしたりする。授業中に座っているべき時に、席を離れてしまう。
- 「衝動性」
- 他の人がしていることをさえぎったり、じゃましたりする。順番を待つのが難しい。
ADHDのお子さまへのアプローチ
- お子さまの良さを認めます
- お子さまを肯定的に見てあげながら、できないことを探すのではなく、できることを探します。 また、特徴的な行動も違う面から見ると長所として受け取ることができます(外交的で明るい・創造性に富んでいる・活動的・自己主張できる・好奇心が強い・よく気がつく)。
- 成功体験をたくさん積ませます
- どんな小さなことでも、「できる」「わかる」を積み重ねていくと、「自分ができた」という達成感が、やる気と自信につながっていきます。 お子さまに適した課題や目標を設定し、成功するための道筋を示してあげます。
- しっかりとほめてあげます
- よいところ、得意なこと、できるようになったことを見逃さないように注意します。 ほめられることで、お子さまが自分の良さに気付いたり、「認められた」という喜びを味わったりすることができます。 お子さまが自分自身に対して自己肯定感をもてるようにします。
- 自尊心を大切にした指導をします
- ADHDのお子さまは、周囲からの理解が得られず、自信や意欲を失いがちです。 お子さまのありのままの姿を受け入れ、気持ちに聞き入り、努力を認め支えていきます。
- 絶対にむやみにしからない
- お子さまが望ましくない行動をしたときには、お子さまの理解しやすい方法で注意を促します。 お子さまが自分でわからず、興奮したり、いらいらして感情的になっているときには、落ち着くまで見守る姿勢で待ちながら、お子さまの感情を言語化して共感し、信頼関係を作ります。
ADHDにかかわる問題がどのように現われてくるくるかは、お子さまの発達段階と周りのかかわり方が密接に関係しています。
ADHDのお子さまの特徴的な行動をよく理解せずに厳しく怒ったり、注意したりすることがありますが、このような不適切なかかわりが繰り返されると、特徴的な行動はよく強く現れるようになり、逆効果になります。
ノーバスの「こころの未来」では、学習面を中心にADHDのお子さまの行動の特徴を理解し、お子さまに応じた指導を行うことで、特徴的な行動を最小限に抑えながらお子さまの能力を引き出せるよう、ADHDへの正しい知識・理解に基づく接し方から指導方法まで、専門スタッフによる丁寧な研修をご紹介する教師に対して行っております。
※「こころの未来」は学習指導に限定したコースであり、心理カウンセラーや特別支援教育の専門家などを紹介するコースではありません。