222(コラム)

中学校の教育費はいくらかかる? 公立・私立の教育費の平均

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家計への負担が増大

子どもが小学校から中学校に進学すると、塾や家庭教師を利用する機会が増え、家計への負担も大きくなります。中学校の教育費がいくらかかるかを把握し、早い時期からの教育資金の準備や計画が求められます。

 

また、公立中学と私立中学ではかかる教育費が異なるので、どの程度の差が生じるのかを事前に知っておくことも大切です。

 

 年間の教育費はどれくらい?

文部科学省の調査によると、平成30年度における公立中学校に通う児童1人にかかる学習費総額は、1年あたりの平均が48.8万円でした。

この内訳は、学校教育費が13.9万円、学校給食費が4.3万円、学校外活動費が30.6万円となっています。

 

一方、私立中学校の場合は140.6万円と、公立中学校の3倍ほどの学習費がかかっていることがわかります。

内訳は、学校教育費が107.1万円、学校給食費が0.4万円、学校外活動費が33.1万円でした。※1

 

※1 出典:「平成30年度子供の学習費調査の結果について」(文部科学省)

https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

 

 

公立と私立の比較(学校教育費)

公立中学と私立中学を比較すると、学校教育費に大きな違いが見られます。内訳を細かく見ていくと「授業料」「修学旅行・遠足・見学費」「学校納付金等」「図書・学用品・実習材料費等」「教科外活動費」「通学関係費」「その他」に分類されます。

 

この内訳別に、公立と私立の教育費を比較してみましょう。

最も違いがあるのが「授業料」です。公立は無償なのに対し、私立では約42.8万円となり、ここで大きな差が出ています。

 

次に大きいのが「学校納付金等」です。これは学校側に支払う入学金や施設費などを含んでおり、公立では約1.6万円、私立では約30.5万円の負担額が発生します。

 

次いで「通学関係費」が、公立の約3.7万円に対し、私立では約14万円と開きが見られます。

 

「修学旅行・遠足・見学費」「図書・学用品・実習材料費等」「教科外活動費」「その他」の項目でも、上記ほどの開きはないものの、私立中学の方が全体的な支出は増えているのが特徴です。

 

 

公立と私立の比較(学校外活動費)

学校外活動費は、全体における平均では公立は30.6万円、私立が33.1万円なので、2万円ほどの違いしか見られません。

 

学校外活動費は、家庭内学習・家庭教師・学習塾の費用といった「補助学習費」と、いわゆる習い事などの「その他の学校外活動費」に分けられます。

なかでも、公立・私立ともに大きなウエイトを占めるのが学習塾費です。公立では約20.2万円、私立では約15.3万円という金額がかかっています。

 

また、学年別に学習塾のデータを見てみると、学年が上がるごとに金額も増加していく傾向にあるのが特徴です。中学3年生の公立の学習塾費は約31万円なのに対して、私立では約19万円と、特に公立中学の3年生時は学習塾費の負担が大きいことが伺えます。

 

これは私立中学の場合、中高一貫校により高校受験を行わないケースがあることや、公立中学では高校受験に向けて中学3年生から塾に通い始める生徒が増加するという点が関係していると思われます。

 

ちなみに幼稚園から高校までの学校外活動費を公立と私立とで比較すると、幼稚園では公立8.3万円で私立16.5万円、小学校では公立21.4万円で私立64.6万円、高校では公立17.6万円で私立25.0万円です。

 

公立の小学校では約21万円だった学校外活動費が、公立の中学校では約31万円と、年間で10万円の負担増となります。

また、小学校では習い事にお金をかける家庭が多いですが、中学に入学するとだんだんと習い事から学習塾へシフトしていく傾向があるようです。

 

 

進路によって教育費の計画を

公立中学と私立中学とでは、学習費総額で大きな違いが生じます。公立中学では、3年生時には学習塾費が増大し、家計への負担が重くなる傾向にあるという特徴が見られました。

 

中学校の教育費はどの進路を選ぶかによって毎年の教育費に変動が生じるので、早い時期から計画を立て、学年ごとの教育費のシミュレーションや、教育資金の準備をしていくことが大切です。

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