222(コラム)

明日から使える、小論文テクニック【1】定義づけ

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深みのある小論文を書くための『定義づけ』小論文の練習をしていると、だんだん書くことに慣れてきます。そして、制限字数いっぱいまで書けるようになり、自分の主張を堂々と述べられるようになると、一通り小論文らしい文章はつくれる段階になります。しかし、ここで多くの人が壁にぶつかります。解答例で目にするような、より高いレベルの小論文が書けないのです。これは決して珍しいことではなく、小論文のレベルアップを目指す上では避けて通れない道といってもいいでしょう。小論文のレベルをアップさせ、合格レベルに近づけていくためには、いろいろな『技』を覚えていくのが有効です。今回は、その中でも『定義づけ』を取り上げます。これを覚えると、小論文の深みが増し、締まった文章が書けるようになります。  定義づけってどうやるの?まずは、定義づけの基本について確認していきましょう。定義づけとは、「AとはBである」という形を指します。もっとくだけた言い方をすれば、Aという言葉はBという意味ですよ、ということです。この形を使うと、様々な語句について、自分なりの解釈で意味を与えることができます。例えば、『食育』についての問題が出された場合を考えてみてください。ここで、「食育とは、健康によい食事や伝統的な食文化について学び、正しい食の知識を身につけることを目指す取り組みである」と書けば、いかにも論文らしい印象を与えることができます。つまり、定義づけを使うと『それっぽい』小論文を書けるのです。  定義づけの上手な使い方定義づけは、主に文章の序盤に用います。そうすることで、後に続く文章の方向性を決めることができます。先ほどの例でいけば、『健康によい食事』『伝統的な食文化』あるいは『正しい食の知識』が、この後の文章のテーマになるというわけです。読む側にとっても、後にどんな内容がくるのか予想しやすくなりますが、書く側にしても、テーマが定まるので文章を書きやすくなります。さらにいえば、自分が書きたいテーマがある程度頭にあるなら、それに合わせて序盤で定義づけしてしまえばいいのです。定義づけは、辞書に載っている意味を答えるのではなく、『あなたが考える』意味を書くものだからです。『AとはBである→Bについて掘り下げて論じる』という流れで考えていけば、小論文らしい文章の組み立てになるので、定義づけは非常に使いやすい形といえます。  定義づけを考えるために必要な勉強とは?定義づけを用いるにあたっては注意しておかなければならないこともあります。定義づけは言葉に自分なりの意味を与えるものですが、それが辞書的な意味とあまりにもかけ離れていては読む人に疑問を抱かせ、小論文の評価を下げてしまいます。『コンピュータ』を『計算が正確な人』と定義づけしたらどうなるでしょう。「えっ?コンピュータって人なの?」と思ってしまいますよね。もちろん、これは極端な例ですが、疑問を抱かせにくい定義づけをしていくためには、小論文でよく出題されるキーワードの意味をある程度知っておく必要があります。これらは小論文用の用語集などである程度勉強することができるので、自分が志望する学部・学科に合わせ、早いうちから知識を身につける勉強もしておくべきでしょう。

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