222(コラム)

「ほめる教育」は逆効果!? 間違ったほめ方・危険なほめ方

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打たれ弱い若者が増えている?

職場では新入社員が入社してくるこの時期。「若者のメンタルが弱くなった」「少し叱っただけでショックを受ける子が増えた」などと思われる方は少なくないかもしれません。

 

最近の若者のメンタルの弱さは、さまざまな場面で取り沙汰されています。原因のひとつとして指摘されているのが、「ほめる教育」が行き過ぎた結果ではないかという点です。

近年脚光を浴びるほめる教育には、どのような問題点があるのでしょうか?

 

教育法に正解は存在しない

前提として押さえておきたいのが、教育法に「これが正解」という絶対の解答は存在しないということです。

子どもの個性や資質は、それぞれ異なります。子どもの性格に合わせて、教育法も試行錯誤しながら変えていかなければいけません。

 

ほめる教育についても同様です。ただ「すごいね」「えらいね」とほめれば良いのではなく、ほめ方やタイミング、ほめることと叱ることのバランスなどを考え、調整していく必要があります。

 

 

ほめる教育のメリット

そもそもなぜ、ほめる教育が注目を浴び、市民権を得るようになったのでしょうか。

一般的に人は、ほめられると自己肯定感が増し、積極的にチャレンジするようになったり、努力しようと向上心が生まれたりするとされています。

反対に、叱られ続けて育った人は自己肯定感を持てず、何事にも消極的になってしまうため、ほめることの重要性が叫ばれているのです。

 

また、東大生や成功者の話で「親がたくさんほめてくれた」などの体験談を見聞きする機会が多いことも、「ほめることは教育上良いことだ」という認識が広まった理由のひとつと考えられます。

 

 

ほめる教育のデメリット

一方で、むやみにほめることの弊害も、多くの専門家や研究者から指摘されています。

 

1つ目の弊害は「ほめられることに依存するようになる」という点です。

書籍などで一躍有名になったアドラー心理学では、「人をほめてはいけない」とされています。

人は一度ほめられると、「またほめられたい」と思い行動するようになっていきます。この状態は「ほめられることへの依存」で、人の自律心を阻害するものだというのです。

 

「ほめられ依存」の度合いが高まると、ほめられることが目的化してしまい、自分のやりたいことではなく親が望むことを選んだり、ほめられるためにズルをしたりする危険性があります。

アドラーは、「勇気づける」「感謝する」ことがほめるよりも大事だと指摘しています。

 

2つ目の弊害は「失敗を極度に恐れるようになる」ことです。

ほめられ続け、ほめられることが普通の状態になると、少し注意されただけで強いストレスを受けてしまいます。

これは、むやみやたらとほめられて育った子どもに表れる特徴です。頑張らなくてもほめてもらえると知っているので、困難に立ち向かったり、新しいことに挑戦したりしなくなります。

また、失敗の経験が少ないため、チャレンジを極度に恐れて土壇場に弱くなってしまいがちです。

 

 

「ほめ方」のポイント

アドラーの「人をほめてはいけない」という主張は行き過ぎの感があるものの、むやみにほめる危険性はおわかりいただけたかと思います。

 

ほめる際に注意したいポイントは、「簡単にほめない」ということです。

ほめるという行為は人を高揚させ、人の行動を変えるほどの効果がある一方、依存症にしてしまう恐れもあります。扱いの難しい劇薬のようなものだと心得ましょう。

 

また、結果だけを見るのではなく、プロセスや努力も認めてあげることが大切です。結果だけをほめると、結果が出なかった時に落ち込んでしまい、ズルをしてでもほめられたいと考えてしまう恐れがあります。

 

 

「ほめる」と「叱る」のバランスが大事

子どもの努力や成長を目の当たりにした時、人として称賛に値する行動をとった時などに、親として子どもをほめるのは至極自然で、否定されることではありません。

しかし、「ほめて伸ばす教育」という風潮が行き過ぎた結果、さまざまな弊害が生じているのも事実です。

 

大切なのは、ほめ方と叱り方を考え、それぞれのバランスを取ることです。

ほめると叱ることのバランスが取れているか、見直してみてはいかがでしょうか。

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