222(コラム)

自分の志望校はどのタイプ? 公立高校入試、数学の受験勉強を偏差値別に考えてみると

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数学は差がつきやすい科目

公立高校入試の数学は、受験生の学力によって得点差が非常につきやすい科目です。これは、入試問題の構成に原因があります。

公立高校入試の数学は、中学生ならほぼ誰でも解けるような基本的問題から、ほとんどの人が解けない難問まで、バラエティに富んだ構成となっています。そのため、受験生の学力によって解ける問題と解けない問題がはっきり分かれ、結果的に得点差が開くことになるのです。

 

数学入試問題の構成とは?

全国47都道府県の公立高校入試を比較してみると、ほぼ共通するのが「初めに計算や図形の小問がある」というパターンです。少ない県で満点の約2割、多い県では約5割がこうした小問に割り当てられています。一方、残りの問題は方程式や文字式の文章題、関数、図形の証明問題、あるいは規則性などに関する大問などで構成されています。一つの大問はいくつかの小問から成ることが多く、その場合は比較的易しい問題から難問へと展開されるようになっています。

 

自分のレベルと志望校のレベルに合わせた対策を

こうした入試問題の構成から、受験生それぞれに合った数学の入試対策を立てることができます。自分のレベルと志望校のレベルに合わせて、落としてはいけない問題、正解を狙っていきたい問題、捨ててもいい問題を区別し、志望校の合格ラインを超えるために必要なレベルの問題を繰り返し演習していくことが有効です。

ここからは、大まかなレベル別に入試対策の例を挙げてみます。

 

タイプ① 偏差値40台前半までの学校

偏差値が40台前半までの学校を受験する場合です。この場合、受験生の数学得点力は全体的に低く、応用問題を解ける受験生はほとんどいません。そのため、数学が得意でない生徒は思い切って後半のややこしい大問を捨て、前半の計算問題に集中するのがおすすめです。

正負の数・文字式・方程式といった計算や、関数の式の求め方、図形の角度の求め方、確率、資料の読み取りなど基本的な事項にしぼって、繰り返し問題を解きましょう。また、実際の入試形式の問題を解くときは、計算問題だけに集中し、何度も計算の見直しをしてケアレスミスを防ぎましょう。それだけで、合格ラインを超える可能性がぐっと高くなります。

 

タイプ② 偏差値50台半ばまでの学校

偏差値50台半ばまでの学校を志望する場合です。このゾーンは、数学でもある程度の得点力が求められますが、受験生によって数学の得意・不得意による得点力の差が激しい傾向もみられます。

数学が得意な生徒はできるだけ全問解答し、8割程度の得点を狙いましょう。数学で点を稼ぎ、他の苦手科目を補うイメージで臨むといいでしょう。特に、必須事項であり、かつ差がつきやすい証明や関数の問題で点を稼げるよう、受験する都道府県の公立高校入試過去問で問題演習を積んでおきたいところです。

一方、数学が苦手な生徒は、タイプ①と同様、計算問題にターゲットを絞る手もあります。ただし、後半の大問でも、中には比較的簡単に解ける問題もあるので、すべてあきらめてしまうのではなく、解ける問題を探し、それを確実に正解することを目指しましょう。

 

タイプ③ 偏差値60前後の難関校

偏差値60前後の難関校を目指す場合です。基本的には、全問解答することを目指すべきです。どの科目もハイレベルの争いになるので、数学が苦手だからといってあきらめてしまうと他の4科目ではカバーしきれない可能性があります。苦手な分野の問題を粘り強く解き、苦手克服を目指しましょう。

しかし、それ以上に気をつけなければならないのがケアレスミスの防止です。このレベルの受験生は、計算問題はほぼ確実に満点をとってくるので、1問のミスが命取りになりかねません。特に、大問の初めの小題でミスをすると、その後の問題もすべて落としてしまう可能性があります。慎重かつスピーディーに解けるようトレーニングしましょう。

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