中1で成績が落ち込むのは珍しくない

小学校ではそんなに成績が悪くなかった子どもが、中1で急に成績不振に陥ってしまうことは、決して珍しくありません。また、一度成績が大きく落ち込んでしまったからといって、「自分の力はしょせんこの程度なんだ」と思い悩むこともありません。

中1の1年間は、様々な面で大きな変化がある期間です。その変化への適応のスピードや程度には個人差があるため、何事もなかったように乗り越える人もいれば、慣れるまで苦労する人もいるのです。

勉強にしてもそれは同じです。たとえば、中1の数学ではいきなり正負の数や文字式、方程式といった重要単元を連続して学びますし、小学校では会話中心だった外国語活動も中学校英語では文法や読解を本格的に学ぶようになって難易度が大幅にアップします。そして、小学校では経験のない中間・期末テストは、テスト勉強のやり方がわからないまま受験する人がほとんどです。こんな状態ですから、試験ですぐにいい成績がとれるとは限らないのです。

 

『復習』を中心に、家庭学習の立て直しを!

このように、中1で成績が落ち込むのは決して珍しいことではありません。きちんと対策をとれば、成績不振から立ち直ることも十分可能です。

では、具体的にはどんな対策が必要なのでしょうか。

まず、日々の学習時間を見直しましょう。学校の宿題だけで精いっぱい、あるいはそれすら十分にできていない状況になっていませんか? 成績を立て直すためには、小学校のときとは違い、宿題以外の学習時間を増やすことが大切です。中学校で急に成績が悪くなる人の中には、小学校のときには勉強しなくても成績がよかったという人が相当数います。こうした人は、家庭学習の習慣があまりないので、中学校入学当初に学習時間が不足しやすく、それが成績不振の原因になるのです。そのため、家庭学習に真剣に取り組むことで、比較的短期間に成績を立て直せる可能性があります。

では、その際のポイントは何でしょうか? まず『復習』です。特に英語・数学では、学習内容はつながっているので、今までの学習内容のどこかに分からなくなったところがあるはずです。中1初めの内容に戻って、どこから分からなくなったのかを探しましょう。自分で解決できなければ、友達に教えてもらったり、塾や家庭教師の助けを借りたりするのが有効です。

 

テスト勉強は2週間前から!

もう1つ、定期テストへの準備を早めるのも有効です。

定期テストの準備は、だいたい試験1週間前から始めるのが一般的です。しかし、他の人と同じ時間勉強するだけでは、状況を変えるのは難しいでしょう。

そこで、他の人より早く、試験2週間前から準備を始めてみましょう。準備期間が倍になるので、それだけ余裕を持って試験勉強ができ、テストの点数を上げやすくなります。この時期、試験範囲はまだ発表されていないと思いますが、前回の試験範囲を確認すれば試験勉強するべき範囲がだいたいわかります。前回の定期テストの試験範囲より後に習った内容が試験範囲になることが多いからです。試験範囲を予測しつつ、習った内容をしっかり復習して、万全の態勢で定期テストに臨みましょう。