222(コラム)

『高専』ってどんなところ? 高校とはどう違うの?

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『高専』って?

高校入試が近づき、学校の一覧表や偏差値ランキングなどを見て受験校を選んでいると、よく目にするのが『高専』の文字です。でも、高専ってどんな学校か、みなさんは知っていますか?「よく分からない」という人が多いのではないでしょうか。そこで今回は、この高専についてみていきたいと思います。

 

高専とは高等専門学校のこと

高専とは、『高等専門学校』の略です。つまり、高専は高校ではないのです。では、高専と高校はどう違うのでしょうか。

 

高専には、国立・公立・私立のものがありますが、ほとんどは国立です。国立高専が全国に51校(2014年現在)あるのに対し、公立は東京・大阪・兵庫に各1校、私立も東京・石川・三重に各1校しかありません。ここでは、主に国立高専について詳しくみていきます。

 

未来の技術者を育てる高専

高専は、将来の日本を支える技術者のタマゴを養成する学校です。電気・機械・建築などのものづくりの各分野で技術者を目指す生徒を中学卒業とともに迎え入れ、5年間(商船は5年半)のカリキュラムで鍛えます。数学・英語・国語などの一般科目に加え、各分野の専門科目を早いうちから学べるのが大きな特長です。

 

主に学べるのは、機械、電気、情報処理、建築など工学関係の学科で、高度な技術を必要とする分野に強いのが特長です。ちなみに、毎年テレビで放送されるロボットコンテストを見たことがある人も多いと思いますが、これに出場するのは機械・電気工学などを学ぶ全国の高専生です。また、全国に5校ある商船高専には、5年半のカリキュラムで船員を育てる商船学科も設置されています。

 

高専と高校の違いって?

高校との大きな違いは、まずこの5年間のカリキュラムにあります。普通科高校から大学の工学部に進学する場合、高校でまず大学受験のための勉強をし、ついで大学受験をクリアして初めて工学の専門分野を学ぶことができるようになります。

 

それに対し高専では、1年生から製図やものづくりの実習がスタートします。つまり、専門分野を学び始めるのが普通科高校出身者より圧倒的に早いのです。もちろん、途中に大学受験もないので、5年間しっかりと学べます。そのため、高専の5年間で、だいたい大学の工学部卒業レベルまで学べるとされています。

 

就職にも進学にも強い!

また、就職・進学に強いのも高専の特長です。国立高専の就職率はほぼ100%を誇っています。(出典:国立高専機構ホームページ)また、進学してさらに高次元の勉強をしたい学生には、高専の専攻科に2年通う、あるいは大学の3年次に編入するという道もあります。大学への編入は国立大が中心なので、有名国立大でさらにハイレベルな研究の道に進むことも十分に可能です。

 

国立高専なら学費も安い!

そして、国立高専は学費が安いことも大きな特長です。1~3年生は公立高校同様に就学支援金を受けられるため、5年間の授業料は約82万円ですみます。また、高専卒業後に国立大へ編入したとしても、公立高校から国立大へ進学した場合より授業料が割安になります。(出典:呉工業高専ホームページ)学費が高額になりがちな理系の学生にとって、これは非常にありがたい話ですね。

 

将来の目標が決まっている中学生には、高専がオススメ

このように、高専には魅力的な点がたくさんあります。将来工学系の技術者や研究者を目指したい人にとっては、高専は選択肢のひとつとなりうる存在です。数学や理科が得意で、ものづくりに関心があるという人は、ぜひ高専も検討してみてください。

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