222(コラム)

「上手な小論文」と「合格する小論文」は違う? 小論文入試の現実とは

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「上手な小論文」が書けなくても大丈夫?

小論文入試の勉強をしている人が陥りやすい誤解のひとつに、「参考書に載っている模範解答のような小論文が書けなければ合格できない」というものがあります。解答例の文章は、普通の受験生はまず思いつかないような発想や難しい言い回しなどが用いられていることが多く、「こんなの書けないよ!」と思ってしまう人も少なくないようです。

 

しかし、解答例のような小論文が書けなくても十分に合格は可能です。もちろん、解答例レベルの「上手な小論文」が書ければベストなのでしょうが、一部の超難関校入試を除けば、そんな文章が書ける受験生はほとんどいません。たいていの小論文入試は、解答例レベルの高等な文章が書けなくても合格できるのです。

 

小論文入試は、70点台の答案でも合格できる!

小論文入試で合格するために必要なのは、はじめに自分の主張を明らかにした上で、文章全体にわたって一貫した論理的な文章を書くことです。無理をして、読み手が「おおっ!」と驚くような発想を盛り込んだり、評論家のような難しい言い回しを並べたりする必要はありません。途中で論旨が変わったりせず、読み手である採点担当者からみて論理的に不自然でない文章であれば、平均点以上の評価は受けられます。たとえば小論文模試なら、おそらく70点前後の評価はもらえることでしょう。

 

こうした、小論文模試で70点前後の評価をもらえる人には、すでに入試で合格できるレベルの文章力が備わっています。もちろん、漢字の間違いや理由説明の不足など、改善点はまだまだあるはずですが、そこを直し70点台後半ぐらいの小論文が書けるようになれば十分入試の合格ラインを超えられるはずです。

 

「上手な小論文」と「合格する小論文」は別物

以前、ある企業で小論文の分析に携わっている方の話を聞く機会がありました。全国の大学の入試採点担当者をアンケート調査し、その結果をもとにしたデータを用いながらの話でした。それによると、やはり大学入試の世界でもキラリと光る「上手な小論文」はごく一部であり、一応の論理展開ができていれば合格ラインに達することは可能、とのことでした。このことからも、「上手な小論文」と「合格する小論文」は別物であることがわかります。

 

まずは「合格する小論文」を目指そう

小論文入試の受験生は、必ずしも「上手な小論文」を目指す必要はありません。まずは「合格する小論文」を目指せばいいのです。ポイントは、先にも述べたとおり、まずは主張をはっきりと述べ、そこから一貫した論理展開ができることです。入試で小論文が必要という人は、まずは主題の提示、その理由付けや具体的説明などの基本の技術を身につけることに注力してみてください。基本が身につけば、きっと合格ラインが近づいてくるはずです。

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