222(コラム)

高校を辞めたい……でも、あきらめるのはまだ早い!

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年に5万人以上が高校を中退する

高校進学は、人生の一大転機です。中学とは全く違う環境に置かれるため、中には高校生活がうまくいかず、周囲になじめない人も出てきます。人間関係がうまくいかなかったり、高校のカリキュラムについていけなかったりと、その原因は人によって様々です。また、不幸にして家庭の事情により学業を続けていくことが困難になってしまう場合もあります。そうなると考えてしまうのが高校中退。文部科学省の『児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査』によれば、高校の中退率は近年低下してきているものの、それでも平成24年度には高校在籍者の約1.5%、人数にして5万人以上が中退しているという現実があります。 

中退者を待ち受ける厳しい現実

しかし、高校を中退すると、「中学卒業」の扱いになってしまいます。アルバイトはなんとかできるとしても、将来就職しようと思ったときに大きなハンディキャップを背負うことは避けられません。正社員の求人は高校卒業以上を条件とするものが大半で、高校中退のままでは就職先を探す際に非常な困難をともないます。中退者が将来置かれることになる状況は、非常に厳しいのです。

定時制・通信制高校への転入

しかし、高校を辞めたいと思ったとき、中退しなくてもすむ方法があります。それは、他の高校、特に定時制・通信制高校への「転入」です。ちなみに、中退して別の高校に入り直すことは「編入」と呼び、転入とは区別します。

転入には、いくつかのメリットがあります。まず、環境を変え、人間関係を一度リセットできることです。新たな気持ちで学ぶことができるので、今まで高校で嫌な思いをしてきた人でもやり直せる可能性があります。

次に、編入と違い、前の高校で取得した単位をそのまま引き継げるので、卒業が遅れにくく、その分学費も軽減できることです。そして、定時制・通信制高校の場合、全日制高校よりも授業時間が少ないので、時間に余裕が生まれます。家計を助けるためにアルバイトの時間を増やしたり、勉強時間を確保して、改めてじっくりと大学受験を目指したりといったことも可能になります。特に通信制高校の場合、スクーリング期間以外は学校に通う必要がないので、働きながら卒業を目指すことも難しくありません。

転入試験の時期に注意

ただし、転入を考える際、気をつけなければいけないのは転入の時期です。転入試験はいつでも行われているわけではありません。学校によって行われる時期も様々ですが、各学期が始まる前に行われる場合が多いようです。学校に電話して確認する、あるいはホームページの告知を見るといった方法で、事前に転入の流れについてよく調べておく必要があります。

中退する前に、まず転入の道を探ろう

以上のように、高校を辞めることなく卒業を目指す方法はちゃんとあります。高校を辞めたいと考えている人は、いきなり中退してしまうのではなく、まずは転入を検討してみてはいかがでしょうか。

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