222(コラム)

情報化社会を支えるのは『光』の力! 光ファイバーのしくみ

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インターネット回線に広く使われる光ファイバー今や当たり前の存在になったインターネット。全国すみずみまでインターネット回線が張り巡らされ、情報化社会となった日本を支えています。そうしたインターネット回線の中でも現在主流となっているのが、高速通信ができる光ファイバー回線です。光ファイバーはどのようにして高速通信を可能にしているのでしょうか。 光ファイバーに利用されている原理『全反射』光ファイバーは、実は学校の理科で習う光の特徴を利用してつくられています。光は、ガラスと空気のように2種類の違う種類の物質の間を通るときには、その境目で折れ曲がります。これを屈折といいます。これは、物質によって光が通り抜ける時の速さ(屈折率)が違うために起こります。しかし、これから通ろうとする物質の屈折率が通ってきた物質の屈折率よりも高い場合、光の角度(入射角)がある程度以上大きくなると屈折せず、境目ですべて反射してしまいます。これが『全反射』という現象です。 光ファイバーのしくみ光ファイバーは、この全反射を利用して情報を高速で送っています。光ファイバーのケーブルは2層構造になっていて、中心はコア、そのまわりはクラッドとよばれます。コアに比べてクラッドは光の屈折率が高いので、コアを通ってきた光はクラッドとの境目に来ると、通過せず全反射します。この繰り返しで、光はケーブル内を全反射しながらどんどん遠くまで進んでいきます。光の速さは秒速約30万キロメートル。1秒で地球を7周半もするほどの速さです。つまり、情報を光にして送れば、超高速でケーブル内を送られていくので、遠く離れたところにも瞬時に伝えることができるのです。 光ファイバーを完成させた日本の技術光ファイバーの開発には、実は日本人が大きく関わっています。光ファイバーの基礎をつくったのは、西澤潤一という日本人科学者です。西澤教授は、1950年代に半導体レーザーを開発しました。これにより、情報を光の形で発信する技術がうまれましたが、当時はその情報を効率よく伝えるケーブルがありませんでした。そこで考え出されたのが光ファイバー。しかし、アメリカで特許出願された光ファイバーは、アメリカ人に目をつけられ、当初の研究はアメリカ先行で行われることに。それをくつがえしたのは、日本企業の努力でした。1970年代以降、情報伝送時のロスが少ない優れた光ファイバーケーブルが次々と開発され、日本の光ファイバー技術は世界をリードするようになりました。私たちが今日こうしてインターネットを快適に利用できているのは、日本のものづくり技術や、研究者たちの努力のおかげなのです。ものづくりに関心がある人は、工学系の大学や高専に進んで専門的な勉強をしてみてはどうでしょうか。あなたの発想が、世界を変える発明につながるかもしれませんよ!

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