222(コラム)

難しい本を読めば国語力はアップするの?

c-20130927

大半の人は、難しい本は読みにくいと考えています。だからこそ、難しい本を読めば国語力がアップしそうだと考え、もし国語力がアップするなら読みたいという人もいるでしょう。では、難しい本は読むべきなのか、読むと得をするのかどうかについてここでは考えてみます。  結論から言うと、難しくて興味のない本なら読まなくてもいいでしょう。それよりも、自分が面白いと思う本を読んだ方がいいです。それに、一度読み始めた本は、必ず最後まで読まなければいけない、というわけではありません。もし「面白くない」「何を言っているのかわからない」と感じたら途中で読むのを止めてもいいのです。  また、難しい本に挑戦する場合には、最初からすべてを理解しようとしない方がいいでしょう。むしろある程度理解できれば、自分を褒めてあげるぐらいの気持ちでいてもいいくらいです。難しい言葉が出てきたら、その部分はとばして読んでもかまいません。そこで逐一手をとめて辞書を引いていると、全体を読む気力がそがれるからです。最後まで読破したいなら、難しい言葉や意味のわからない箇所があってもとにかく読み進みましょう。  そして読み終わった後には、全体的な内容が大体つかめるようになります。読んだ後は、辞書を使って意味のわからなかった言葉を調べます。そうすれば難しい本を読破した! という満足感にも浸れます。  特に難しい本を読まなくても楽しく本を読んでいれば、国語力は確実にアップするのです。ただし国語の能力を高めるのに、難しい本を読むことが役立つこともあります。  ここでは、国語力をアップできる読書の方法について、二つのタイプにわけてご紹介したいと思います。  1.序文とあとがき、目次だけを読んで全文を把握する支那学者の内藤湖南は読書量が多いことで有名でした。彼の読書方法は、序文とあとがきを丁寧に読んで、そのうえで目次をじっと見つめるというものでした。そうすれば何が書かれているのか大体理解することができます。もし目次の中に興味をひかれる章があれば、その部分だけを読みましょう。その内容が特にたいしたものでなければ、他の章は読まなくてもいいのです。こうした読書の仕方も時間がない場合には重宝します。  2.面白そうな内容なら、全巻を熟読する何か縁を感じたり、面白そうな内容だと感じたりしたのであれば、その全巻をしっかりと読むのが第二の読書法です。この二つの読書法を繰り返していると、本を一目見ただけで拾い読みするべき本と熟読をするべき本の区別がつくようになります。そうした感覚が身につけば、何を読んでもその要点を正しくつかめるようになってきます。それが、国語力を自然にアップさせることにつながっていきます。これは、国語力を上げるのに大切な第一段階です。  読書の基本は精読です。速読で本を読むのはなるべく控えた方がいいでしょう。どんな本でも丁寧にじっくり読んでみてください。一度読んでみてよくわからなかった本は、年齢を経て読んでみるとよいでしょう。20代では理解できなかった本が、30代40代になるとよく理解できることもあります。「この本はこんなことを言っていたのか」と目からうろこが落ちる瞬間もあることでしょう。  本来、本を読むことは楽しいことです。できれば、積極的にどんな本でも読んでください。難しい本でも易しい本でもなるべくたくさん読むことが大切です。

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