222(コラム)

精神力に限界はない?決めつけたらそこで試合終了

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人間の精神力には限界がある・・・。これは冷静に考えれば誰もがわかることだと思います。しかし、スタンフォード大学での実験で精神力に関連するおもしろい結果が出ました。人間は何事も決め付けてしまったら、そのように作用してしまう生き物のようです。 今回の実験はスタンフォード大学の学生を対象に、精神力について事前に知識を与えた上で実施され、集中力を使用する、疲れる作業を行わせました。簡単に説明すると、「精神力には限界がある」と教えられた学生と、「精神力は自分次第で何とでもなる」と教えられた学生をそれぞれ用意して、集中力実験を行ったのです。 その結果はとてもきれいに分かれるかたちとなり、「精神力には限界がある」と教えられた学生の成績は、すべて悪い結果になったそうです。さらに「精神力に限界がある」と教えられた学生は、さまざまな誘惑に負けやすい性質になることが明らかになりました。「自分次第で何とでもなる」と教えられた学生と比較したときに、「精神力に限界がある」と教えられた学生のほとんどが、ジャンクフードの誘惑に負け、食べてしまう人が24%多かったのです。 また、今着手しなければならない物事を先送りしてしまう人も35%多いことがこの実験で判明しました。つまり、「精神力には限界がある」というのは、個人が勝手に決めてしまっていることなのです。今回の実験結果からすると、明らかに気持ちの持ちようでいくらでも精神力をコントロールすることがわかったのです。 ほとんどの学生が精神力や集中力には限界があると勝手に思い込んでいることも明らかになり、時々休憩をはさんだ方が効率的に勉強できると信じていたのです。確かに適度な休憩をはさむことはとても大切なことですが、あくまで大切なポイントは気持ちの持ちようなのです。最初から精神力には限界があるから○○といった思考になっていることが問題だと考えられます。 今回の実験からわかるように「精神力には限界はない」のだと教えられただけで、集中力が必要な作業がこれまで以上の力を発揮したことが明らかになっているのです。よって、気持ちの持ちようによっていくらでもプラスにすることができるのです。はじめから、マイナスの要素を持っているからこそ、勝手に限界を自分のなかで作り上げてしまうのでしょう。 この実験結果は、食事制限に厳しくしなければならない糖尿病患者や、つねに締切り間近な仕事を抱えているビジネスマンなど、誘惑すらも考える隙もない集中力を持続しなければならない人が自然にやっていることだと思います。目標に向かって目の前のことを達成しなくてはいけないという思考が、限界を突破させる鍵なのかもしれません。 「自分次第で何とでもなる」という思いを自分自身に強く信じさせることで、予想以上の成果が得られる可能性があるのです。とはいえ、今回の実験で精神力の限界の有無が証明されたわけではありません。そのため、しっかりとした信憑性はありませんが、今回の実験結果からすると、人間は心理的動物であることがよくわかります。 つまり、勉強にしても仕事にしても、自分の信じていることが、自分の行動やパフォーマンスに影響を与えているという解釈ができると思います。ですから、自分に入ってくる情報をポジティブなものにすることができれば、前向きで生産性の高い行動につなげることができると思います。 思い込むことは時に大切なことかもしれません。学習効率がなかなか上がらない人は、ぜひ試してみてくださいね。

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