222(コラム)

「専門職大学」とは? 専門学校との違いや特徴について解説

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2019年に新設

「専門職大学」は、2019年に新設されたばかりの新しい学校制度です。特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論と、実践的なスキルの両方を身につけることを目的としています。

卒業後は、即戦力の専門職として、そして現場の最前線に立つリーダーとしての活躍が期待されています。しかし具体的に、専門職大学とはどのような特徴を持った学校なのでしょうか。

 

特徴その1「実習・実技に注力」

専門職大学の1つ目の特徴は「実習・実技に注力」している点です。

専門職大学は、一般的な大学や短大と異なり、卒業に必要な単位のうち1/3以上を実習・実技の授業に当てています。豊富な実習・実技の授業を通じて、就職後に役立つ高度な実践力を身につけることが可能です。

 

 

特徴その2「理論と実践のバランス」

2つ目の特徴は「理論と実践のバランス」が取れた教育カリキュラムが整備されている点です。

大学や短大では「理論」を、専門学校では「実践」を中心に教育が行われていますが、専門職大学ではそれらをバランス良く掛け合わせています。

 

具体的には、専門職大学では、理論に精通した「研究者教員」と、各業界の現場経験が豊富な「実務家教員」の両方から授業を受けることができるのです。さらに原則40人以下の少人数授業とすることにより、きめ細やかで密度の高い授業を可能にしています。

 

 

特徴その3「長期の企業内実習」

3つ目の特徴は「長期の企業内実習」です。

外部の企業や各施設などで、通算600時間以上(短大は300時間)の学外実習が用意されています。実践的環境でのインターンシップにより、実際に働きながら知識や技術を長期に渡って学ぶことができる点は、産業界との結びつきが強い専門職大学ならではのメリットといえるでしょう。

 

座学だけでは学びづらい問題解決能力やマネジメントスキル、新規事業の立ち上げに必要なスキルの習得など、実社会で幅広く活用できる実践力を身につけることが可能です。

 

 

特徴その4「他分野も学べる」

4つ目の特徴は「他分野も学べる」点です。

専門職大学では学べることは、1つの専門分野にとどまりません。専攻学科に関連する他分野の関連科目や展開科目の教育にも力を入れていて、幅広い知識を身につけられます。

専門分野に関連する科目も学ぶことで、応用力の強化や、新たなアイデアを創造できる人材育成を目指しています。

 

 

特徴その5「学位が取得できる」

5つ目の特徴は「学位が取得できる」ことです。

専門職大学を卒業すると、大学の場合は「学士(専門職)」、短大の場合は「短期大学士(専門職)」を取得できます。

 

これらの学位は一般の大学や短大の学士に相当するため、大学卒(あるいは短大卒)として就職活動を行う、大学院進学や留学につなげるなどの道が開かれます。

 

 

専門学校との違い

職業に直結する専門的・実践的な知識やスキルを身につけられる点で、専門職大学と専門学校は似ています。しかし、専門学校では学位を得ることはできません。

専門性の高い知識・スキルだけでなく、学位も得られるのは、専門職大学の大きなメリットといえるでしょう。

 

デザイナーや美容師など、個々の職業に特化している専門学校に対して、専門職大学は理論と実践の両面を学び、業界の幅広い知識を身につけたうえで、応用性や創造性の高い人材を育成する学校という点に違いが見られます。

 

 

ますます増えていく専門職大学

専門職大学は現在、私立・公立含め全国に十数校しかありませんが、開校予定や開校準備中とされている大学が増えてきており、今後は選択肢が増えていくと予想されます。

 

現時点で開校している専門職大学および専門職短大の学部は、農林、芸術文化、観光、ファッション、情報、工科、医療、リハビリテーション、健康科学、アニメ・マンガ、フードサービス、動物看護、現代ビジネスなど多岐にわたり、どれも時代に即した需要の高い業界が目立ちます。

 

産業界からも注目を集める専門職大学の動向に、今後も注目していきましょう。

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