222(コラム)

英語の評価方法として注目される国際基準「CEFR」を紹介します

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英語の評価方法として注目される国際基準「CEFR」を紹介します

近年、英語力を国際的な基準で把握できる指標として、欧米で導入されている「CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)」が普及しています。文部科学省は9月25日に行われた作業部会の中で、CEFRと、英検、TOEIC、TOEFL、TEAP等の資格・検定試験の対応関係を示した「CEFR対照表」(仮称)の作成を議題に取り上げました。大学入試センターが公開している大学入試英語成績提供システムの申込に関する情報の中でも「集約・提供する成績は、各実施主体が定めるスコア(バンド表示も含む。)、CEFRの段階別表示及び合否(判定している場合)を基本とする。」という表記があり、大学入学共通テストの英語の資格・検定試験でCEFRを活用する可能性が高いことを示しています。

今回は、日本でも注目されている国際基準CEFRがどのようなものか、お伝えします。

 

6段階で習得度を評価するCEFR

CEFRは、対象の言語で対応できるレベルに応じて習得度を測り、段階ごとに評価するというものです。欧州域内では国によってCEFRの「共通参照レベル」が、初等教育、中等教育を通じた目標として適用されたり、言語能力に関する調査で用いられたりするなど、さまざまな形で活用されています。

 

大きなレベルは低いものから順にA、B、Cの3段階で、Aは「基礎段階の言語使用者」、Bは「自立した言語使用者」、Cは「熟練した言語使用者」と呼ばれます。それぞれのレベルはさらにA1、A2といった形で2段階にわかれており、合わせて6段階で評価されます。CEFRではA1がもっとも低く、C2がもっとも高いレベルです。

 

民間の資格・検定試験の評価にCEFRを利用

文部科学省は大学入学共通テストで用いる民間の資格・検定試験で「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を評価する方法に、CEFRの活用を検討しています。9月25日に行われた「英語の資格・検定試験とCEFRとの対応関係に関する作業部会(第1回)」では、検証方法が異なる各資格・検定試験とCEFRとの対応関係が検証されました。

 

文部科学省は、各試験団体の公表資料をもとに4技能評価試験の成績とCEFRとの対照表を作成し公表しています。この資料によると、英検は3級-5級がA1、準2級がA2、2級がB1、準1級がB2、1級がC1に対応しています。TOEICは4技能の合計点が200-380がA1、385-785がA2、790-1,090がB1、1,095-1,300がB2、1,305-1,390がC2です。TOEFLiBTは42-71がB1、72-94がB2、95-120がC1です。TEAPは合計点が186-225点がA2、226-333がB1、334-399がB2、400点満点がC1です。

 

CEFRの評価基準を把握しておくと、英語の資格・検定試験を受けた際に、自分のレベルを他の試験と比較しやすくなります。将来、大学入学共通テストを利用する予定の人や、実用的な英語力がどれくらい備わっているかを知りたい人は、CEFRに注目しましょう。

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