子どもの「メタ認知能力」を育てよう! 家庭でできる5つの習慣
自分を客観視する力の重要性
デジタル化やAI技術の発展に伴い、人の持つ価値観や生活様式は大きく変化しつつあります。変化する社会の中で、子どものうちから身につけておきたいのが「メタ認知」と呼ばれる自分を客観視する力です。
具体的に、メタ認知とはどのような能力なのでしょうか。
メタ認知能力とは
メタ認知のメタはギリシャ語の「meta」を語源とする言葉で、日本語では「超越した」「高次の」などという意味を持ちます。
具体的には、見る、聞く、考えるといった認知的活動を俯瞰して捉える能力がメタ認知能力です。客観的に物事を見たり、考えたりする力と言い換えることもできます。
メタ認知と聞くと難しく感じるかもしれませんが、メタ認知能力は日常生活の多くの場面で使われています。
例えば「待ち合わせに遅刻しないように少し早く家を出よう」「今は感情が高ぶっているから、落ち着いてから対処しよう」などといった行動は、メタ認知能力によるものです。
メタ認知能力を育むメリットは?
メタ認知能力が高まると、さまざまなメリットを得られます。
1つめが、自分で考えて行動できるようになる点です。メタ認知能力が高いと、大人から何か言われる前に子どもが自ら考えて行動できるようになります。
2つめが、問題解決力が身につく点です。トラブルが起こったとしても、冷静に状況を把握して対応できるようになります。何かを失敗してしまった時に、失敗した原因を分析して学びにつなげることも可能です。
3つめが、感情をコントロールできる点です。自分が何に怒っているのか、心を落ち着けるにはどうすれば良いかなどを客観的に考えコントロールすることで、感情に振り回されにくくなります。
また、メタ認知能力が高い子どもは問題を間違えた時に「なぜ間違えたのか」を分析して理解を深められます。結果として、学力向上につながる点もメリットといえるでしょう。
メタ認知能力の高め方1:1日を振り返ってもらう
メタ認知能力は、家庭でも高めることができます。
簡単にできるのが、1日を振り返ってもらうことです。学校で何があったのか、友達と何をして過ごしたか、どんなことを勉強したかなどを振り返ってもらいましょう。
何気ない日常を思い返す中で、自分のやり方はどうだったか、上手にいかなかった理由は何かなどを考えることができます。
子どもが慣れていないうちは、できるだけ子どもが答えやすい質問をして話を聞き出すことがポイントです。「私は○○をして楽しかったよ」などと、保護者自身の話をしてから子どもに質問してみるのも良いでしょう。
メタ認知能力の高め方2:別の方法を考えさせる
ひとつの物事に目線が向いてしまうと、メタ認知能力は育ちにくくなります。別の方法がないか子どもに考えさせることも大切です。
ただし、保護者が先回りして答えを示したり、指示を出したりしていると、子どもは自分で考えることをやめてしまう恐れがあります。
答えを教えるのではなく、「こんな考え方はどうかな?」などと、それとなく示す程度にとどめましょう。
メタ認知能力の高め方3:習慣的に計画を立てる
客観的に物事を見る力を育むには、長期的な視点を持つことも大切です。習慣的に、計画を立てるのも良いでしょう。
例えば、1週間や1カ月の学習計画を作ると、自分が今何をすれば良いのか考える力が身につきます。
また、計画がうまくいかなかったとしても、失敗と修正を繰り返す中で問題解決力を身につけることも可能です。
メタ認知能力の高め方4:失敗した時は分析させる
子どもの失敗を叱りたくなるシーンは多くありますが、ただ叱るだけだとメタ認知能力は成長しません。
なぜ失敗したのかを分析させたり、一緒に考えたりすることがポイントです。
「どうして失敗したと思う?」などと声掛けして失敗の原因を分析し、次に失敗しないためにはどうすれば良いのかを一緒に考えてあげましょう。
安全上の問題がある場合は、保護者の方がアドバイスをしてあげてください。
メタ認知能力の高め方5:褒める時は具体的に
子どもの褒め方もポイントです。「よくやったね」などと声を掛けるだけでは、どの行動が良かったのか理解しにくいものです。
「毎日計算問題を解いていたから、計算ミスが減ったんだね」「家でも練習をがんばっていたからレギュラーに選ばれたんだね」などと、具体的に褒めることを心がけましょう。
具体的に指摘することで、子どもは「あれが良かったんだ」とメタ認知を働かせる機会を増やせます。
メタ認知は、大人になってからも多くの場面で必要になる能力です。家庭でも育むことはできるので、できることから始めてみてはいかがでしょうか。