なぜ金融教育が必要なのか

2022年度より、高校の家庭科で「資産形成」に関する授業が必修化されました。とはいえ、日本の金融教育は諸外国に比べると遅れているのが実情です。

 

社会に出ると、給料の管理や税金、保険、ローンなど、あらゆるシーンでお金に関する問題がついて回ります。近年はキャッシュレス決済やサブスクリプションサービス(サブスク)など、お金の流れが見えにくくなる仕組みも増えている点も問題です。

 

2022年に成年年齢の引き下げに伴い、18歳や19歳でも親の同意なしにお金に関する契約ができるようになりました。早いうちからお金の価値や使い方を理解していないと、金銭トラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。

将来トラブルに巻き込まれることのないように、早いうちから少しずつお金について学ぶことが求められています。

 

金融教育を始めるタイミングは?

子どもの興味や成長段階に左右されますが、金融教育は幼児から小学校低学年あたりで始めるのがおすすめです。具体的には、日常の中で「お金が動く瞬間」に注目してみましょう。「あれが欲しい」と子どもにおねだりされたり、お金に関する質問をされたりしたタイミングなら、スムーズに金融教育を始められます。

 

「小さい子どもにお金の話はまだ早いのでは」と思われるかもしれませんが、年齢に応じて学び方を変えれば、幼い頃からでも自然に取り入れられます。

 

幼児ならお金や仕事について描かれた絵本を読む、小学生ならお小遣いのルールを決めるなども、立派な金融教育です。

無理に知識を詰め込むのではなく、日常の中でお金に触れる機会を少しずつ増やすことを心がけましょう。

 

 

家庭でできる金融教育1:お小遣い管理

お小遣い管理は、家庭でできる最も手軽な金融教育です。渡し方を工夫するだけで、簡単にお金に関する心構えを学べます。

 

週や月ごとに定額のお小遣いを渡している場合は、次のお小遣いの日まで、その範囲の中でやりくりする重要性を伝えましょう。欲しいものがある時は、お小遣いを貯めるように促すことで、貯蓄の重要性を教えられます。

もらったお小遣いをすぐに使ってしまう場合は、先に貯金分を分けておく「先取り貯蓄」を取り入れるのも有効です。

 

お手伝いをした時にお小遣いを渡している場合は、帳簿をつけるようにすると、何をしてどれくらいお小遣いをもらえたか、そのお金を何に使ったかを振り返りやすくなります。

 

 

家庭でできる金融教育2:お買い物

日常の買い物も、金融教育につながります。例としては、夕食の材料を買いに行く方法がおすすめです。

決まった予算内で買い物をするのは、思いのほか難しいものです。売り場で価格や量を比べる中で、「どちらがお得か」「どうすれば予算内で収められるか」「余った食材をどうするか」などを考える習慣がつきます。

 

また、キャッシュレス決済はどうしてもお金を払った感覚が薄れてしまいます。レシートやアプリの明細を一緒に確認して、支出を見える化することも大切です。

 

 

家庭でできる金融教育3:家族でお金の話をする

家庭でお金の話をすることも大切です。家計の詳細を子どもに伝える必要はありませんが、収入と支出のバランスや考え方を共有することで、子どもが「お金には計画性が必要」という感覚を持つきっかけになります

 

また、親の体験談を子どもに伝えるのもおすすめです。「○○をするにはこれくらいのお金が必要になる」など、実際のエピソードを共有することで、お金の使い方の判断力を磨けます。

 

 

小さな習慣が将来の安心につながる

金融教育は、特別な教材や時間がなくても始められるものです。お小遣いの管理や買い物での予算決め、家族でのお金の会話といった習慣を取り入れるだけでも、子どものお金に対する感覚は育めます。

 

お金に関する知識を増やすことはもちろん、自分で考えて選ぶ力を育てることも、金融教育の目的です。

今日から、できることを始めていきましょう。