左右で異なる人の脳の働き

人間の脳は、右脳と左脳に分けられ、右脳は創造性や直感、イメージ力、感情の処理などを、左脳は論理的思考や分析的思考をつかさどるとされています。

より具体的には、五感による感覚などに関係するのが右脳、言葉の意味を理解したり、数学の問題を考えたりするのが左脳と言い換えることも可能です。

 

どちらをより使うかは人によって異なりますが、芸術家やアスリートなどは、右脳の働きが優れているとされています。

 

 

右脳教育とは?

右脳教育とは、右脳を刺激して創造力や直感などの右脳が関連するとされる能力を育てる教育方法のことです。

右脳は、0~3歳頃までが特に活発に働く一方で、その後は左脳を使うことが多くなるといわれています。特に、小学校以降は数字や言語といった勉強が増えるため、左脳が発達する変わりに、右脳は育つ機会が減ってしまいます。

 

右脳が働きやすい時期に右脳教育を取り入れれば、右脳の働きを活性化させることが可能です。

それによって、子どもの感性や判断力といった能力を向上させる効果も期待できます。

 

 

右脳教育のメリット

右脳教育を行うメリットは、複数考えられます。

1つ目が、脳を鍛えられる点です。右脳教育によって右脳を刺激することで、直観力や記憶力、創造力といった能力の向上につながります。

 

2つ目が、処理能力の向上につながる点です。右脳教育を通して頭の回転が早くなることで、さまざまな情報を素早く処理する力を身につけられます。

 

3つ目が、バランス良く脳を鍛えられる点です。義務教育では言語や数字など、左脳がつかさどるとされる分野をメインに勉強します。右脳教育を行い右脳を鍛えておくことで、左右の脳をバランス良く発達させることにもつながるでしょう。

 

他にも、右脳教育を通じて学ぶことに対する抵抗感や嫌悪感を減らし、自主的に学ぶ姿勢を養える点もメリットといえます。

 

 

右脳教育のデメリットは?

様々なメリットのある右脳教育ですが、デメリットもいくつか考えられます。

 

例えば、保護者の方が子どもに右脳教育を強要すると、子どもはプレッシャーを感じてしまうことが考えられます。学ぶことに苦痛を覚えて、勉強が嫌いになってしまうかもしれません。

無理のない範囲で、子どもが自ら学びに親しむことが重要です。

 

また、右脳教育を重視し過ぎた結果、かえって子どもの成長を妨げることも考えられます。子どもの成長に合わせて、バランスを取りながら教育していくことが大切です。

 

 

自宅でもできる右脳を鍛える遊び方

具体的に、右脳はどうすれば鍛えることができるのでしょうか。自宅でも手軽に取り入れられる右脳教育の例としては、次のような方法が挙げられます。

 

【フラッシュカード】

絵などが書かれたカードを素早く、たくさん見せることで、右脳の働きを活発にさせる鍛え方です。語彙力や集中力、瞬間的な記憶力を養うことにつながります。

 

【積み木やブロック】

積み木やブロックなどを使った遊びも、有効な右脳教育です。イメージしたものを組み立てたり、ブロックの形を認識したりする中で、空間把握力や創造力を鍛えることができます。

 

【絵本】

絵本の読み聞かせもおすすめです。物語に触れることで、言語力や創造力が鍛えられます。子どもが興味のある本を読み聞かせてあげると良いでしょう。

 

他にも、左右の手で異なる動かし方をするピアノやそろばん、見たものを描くお絵描きなども、右脳を鍛える効果が期待できます。

 

現代は創造力が求められる場面が増えています。相対的に、右脳教育の重要性が高まっているといえるでしょう。

ただし、特定の教育に偏りすぎると、かえって成長に悪影響を及ぼすことも考えられます。バランスの取れた脳の発達を促し、子どもの可能性を最大限に引き出す力になってあげましょう。