いい子症候群とは? 子どものために保護者ができる子育てのコツ
子どもに「いい子」を押し付ける危険性
保護者の方が「我が子にはいい子に育って欲しい」と願うのは当たり前のことです。
一方で、子どもに「いい子」を押し付けてしまうと、子どもが「いい子症候群」に陥る恐れもあります。
本来であれば、我が子が素直に育つのは喜ばしいことに思えるものですが、何が問題なのでしょうか。
「いい子症候群」とは
いい子症候群とは、多くの方がイメージするような「いい子」でいようと、保護者や先生の顔色をうかがいながら行動する子どものことです。
基本的に、いい子であること自体は悪いことではありません。いい子症候群の問題は、いい子であることを優先するあまりに、自分の気持ちを押さえつけてしまう点です。
他人の感情を優先するため、自分の感情がわからなくなったり、自分で物事を決められなくなったりします。
感情をため込んだ結果、反動で非行に走る、怒りやすくなるといった形で暴発してしまうケースもあるため、注意が必要です。
いい子症候群の特徴
いい子症候群の子どもの特徴としては、次のような点が挙げられます。
・嫌なことを断れない、抵抗できない
・親のいうことを基準にして行動する
・人の顔色をうかがい、自分の気持ちよりも他人の気持ちを優先する
・自分が何をしたいのかよくわかっていない
・感情表現が苦手
・反抗期らしい反抗期がなかった
・自己肯定感が低い
ただし、上記に当てはまる子どもが、絶対にいい子症候群だとは限りません。あくまでも目安として捉えてください。
いい子症候群の原因は?
では、なぜ子どもはいい子症候群になってしまうのでしょうか。
1つ目の原因が、保護者の子どもに対する接し方や態度です。例えば、子どもに自分の理想や価値観を押し付け、子どもの意見を聞かないでいると、子どもは自分の意見を伝えるタイミングを失ってしまいます。
また、家庭内のルールが厳しかったり、子どもを叱ることが多かったりすると、子どもが消極的になってしまいます。
2つ目の原因が、子どもの感情です。
親に褒めてもらいたいという気持ちが強い子どもは、自分の気持ちを後回しにして、親の気持ちに応えようとする傾向にあります。
聞き分けの良い子どもや、しっかりした性格の子どもは、いい子症候群になりやすいといえるでしょう。
いい子症候群を防ぐ方法1:子ども自身の考えを尊重する
子どもが、いい子症候群になるのを防ぐには、保護者の方が意識しながら子育てをすることが大切です。
子どもの言動は、基本的にはどのようなものでも受け入れてあげましょう。
保護者の方が子どもの発言や行動に共感してあげることで、子どもは「わかってもらえた」と安心感を覚えます。
その結果、子どもが自分の気持ちや考えを伝えやすくなります。
いい子症候群を防ぐ方法2:ルールで厳しく縛らない
生きていくうえで、ルールを守ることは大切です。とはいえ、小さい頃からルールで縛り過ぎると、子どもが自己主張する場を奪ってしまいます。
子どもが自分の意思で物事を決められるように、ルールを厳しくし過ぎないことも重要です。
また、子どもがルールを破って叱る時も、頭ごなしに叱るのは避けましょう。「なぜ怒ったのか」を伝えたり、どうすれば良いかを子どもに考えさせたりすることをおすすめします。
いい子症候群を防ぐ方法3:過程を見てあげる
できなかったことができるようになった、テストで良い点数が取れたなど、目に見える成果だけを褒めていると「結果が出ないと褒めてもらえない」と、子どもが評価を気にするようになってしまいます。
失敗も含めて、子どもが頑張った過程を褒めてあげることが大切です。
「失敗しても大丈夫」「自分のことを見てくれている」という気持ちを持つことで、新しいことにチャレンジしやすくなります。
悩みを打ち明けられない、新しいことにチャレンジする勇気が出ないなど、いい子症候群は年を重ねても悪影響を及ぼす可能性があるものです。
子育てにおいてルールは重要ですが、子どもの意思をないがしろにした「しつけ」は逆効果になりかねません。子どもの気持ちを尊重することを心がけましょう。