今後の人生を大きく左右する「学部」選び

受験する大学や、学部選びに悩んでいる高校生の方は多いのではないでしょうか。大学にはさまざまな学部があるうえに、近年は名前だけでは何を学ぶかわかりにくい学部も多いです。

数ある選択肢の中から、自分が進むべき学部を選択するのは難しいかもしれません。

 

しかし、大学の学部選びは、大学生活はもちろん、その先の将来にも大きく関わるものです。大学進学後・卒業後に後悔することのないように、学部選びのポイントを知っておきましょう。

 

「学部」と「学科」の違いは何?

大学における「学部」とは、専門とする分野によって分けられた、教育・研究上の組織のことです。さらにそれを細かく分けた専門分野を「学科」と呼びます。

 

例えば、文学部といっても、日本文学科や歴史学科、哲学科など、専門分野に応じて細かく学科が分けられています。さらに、歴史学科日本史専攻、西洋史専攻など、学科をさらに細かく分けたものが「専攻」です。

 

学部内の学科の数やくくり方は、大学によって大きく異なります。

 

 

学部の選び方1:興味のある内容を学べるか

一般的な大学入試は、学部・学科の単位で行われます。大学受験の際は、大学そのものはもちろん、学部選びも重要です。

 

学部選びは、自分の興味がある内容を学べるかどうかを基準としましょう。

自分が興味を持っていることと学部の関係が把握できない時は、興味・関心を生かせる職業について考えてみるのも有効です。

 

例えば、スポーツが好きで、スポーツに関係する仕事に就きたいと考えている人がいるとしましょう。

スポーツに関する仕事は、必ずしもスポーツ選手だけではありません。スポーツニュースを執筆する記者や、選手のケアを行うトレーナー、チームの広報などに携わる運営など、さまざまな仕事が考えられます。

 

それらの仕事と関連の深い学部を調べれば、自ずと自分の進路を決めることができます。

 

 

学部の選び方2:自分の将来につながるか

将来なりたい職業が決まっている方は、職業から学部を考えることも有効です。

例えば「将来は医者になりたい」という夢を持っている方は、国家試験の受験資格を得るために医学部に入らなければいけません。

取得したい資格がある方は、資格を取得したり、受験資格を得たりできる学部かどうかを確認しておくと安心です。

 

一方で、資格や免許が必要ない、将来の夢が決まっていないという方は、自分が興味のあることを学べるうえで、職業選択の幅を狭めない学部を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

学部の選び方3:どんな大学生活を送りたいかも重要

どのような大学生活を送りたいかも、学部を選ぶうえでは重要な要素です。基本的には、どの大学も、学部ごとに個性があります。

大学自体はおおらかで自由な雰囲気だったとしても、学部によってはレポートや研究で忙しいというケースも考えられます。

 

充実した大学生活を送るために、オープンキャンパスに行ったり、ウェブサイトで情報を集めたりして、学部の雰囲気も把握しておきましょう。

 

 

大学にある主な文系学部

大学には、実に多くの学部が存在します。多くの大学が設置している主な文系の学部も、この機会に知っておきましょう。

 

・法学部:法律が実社会でどのように使われているのかなどを学ぶ学部

・経済学部:人の消費行動や企業活動、国の財政状況など、お金の動きを学ぶ学部

・経営学部:企業における経営管理を学ぶ学部

・文学部:文学や歴史、思想など、人間の文化活動について学ぶ学部

・外国語学部:外国語やその国の文化などを学ぶ学部

・教育学部:教育について研究する学部

 

 

大学にある主な理系学部

代表的な理系学部としては、次のような学部が挙げられます。

 

・理学部:高校までに学ぶ理科を、さらに深掘りして学ぶ学部

・工学部:工業製品やソフトウェアなど、ものづくりを学ぶ学部

・医学部:医者になるために必要な知識や技術を学ぶ学部

・農学部:農業や畜産業、水産業などの技術を研究する学部

 

それ以外の学部を設置している大学もたくさんあります。

また、学部名が同じだとしても、大学によって学べる内容は異なるケースがあります。大学名だけで進路を決めてしまうと、興味のある分野の勉強ができないかもしれません。

大学の学部選びを成功させるには、自分の将来をイメージしたうえで、しっかりと情報収集を行うことが大切です。