多くの人が間違っている鉛筆の正しい持ち方。子どもに教えるポイントは?

思いの外多くある筆記用具を使う機会
勉強をする時をはじめ、持ち物に名前を書く、電話のメモを取るなど、スマートフォンやパソコンが普及した現代においても、筆記用具を使う機会は何かと多いものです。
きれいで読みやすい文字を書くには、鉛筆やボールペンといった筆記用具を正しい方法で持つ必要があります。
しかし、鉛筆を正しく持てている方は、思いのほか少ないといわれています。一度でも間違った癖がつくとなかなか修正できません。幼少期から、正しい鉛筆の持ち方を習得することが大切です。
鉛筆を正しく持つメリット
正しい持ち方をしなくても、鉛筆で何かを書くことはできます。では、鉛筆を正しく持てていると、どのようなメリットを得られるのでしょうか。
正しく持つ一番のメリットは、鉛筆を思い通りに動かしやすくなることです。とめ・はね・はらいが正確にできるため、正しく美しいきれいな文字を書きやすくなります。
また、文字を書く際に余計な力が入りにくくなることも、正しい持ち方を習得するメリットです。手が痛くなったり、腕が疲れたりするのを防げるので、長時間文字を書けない、勉強に集中できないといった事態を防げます。
正しい鉛筆の持ち方
大人でも、鉛筆を正しく持てている人は少ないものです。鉛筆の正しい持ち方の3つのポイントを把握して、きれいな文字を書けるようになりましょう。
・親指、人差し指、中指の3本で軽く持つ
・鉛筆を人差し指に沿わせるように持ち、残りの指を軽く閉じる
・鉛筆の軸は、横から見て60度ほど、前から見て外側に20度ほど傾ける
3本の指で、バランス良く鉛筆を支えるのが基本です。どれか1本の指が使われていなかったり、力が入り過ぎていたりする場合は、間違った方法で握っている可能性があります。
悪い持ち方の例
一見すると正しく見えるものの、間違った持ち方をしているケースも考えられます。
親指、人差し指、中指で鉛筆を握るように持つ「握り持ち」や、人差し指と中指で鉛筆を挟む「挟み持ち」、人差し指の上から親指をかぶせる「かぶせ持ち」などが、悪い持ち方の例です。
前述のとおり、悪い持ち方をしていると、力が入り過ぎて疲れやすくなったり、鉛筆が不安定になって文字のバランスが悪くなったりする恐れがあります。
子どもに鉛筆の持ち方を教えるポイント
個人差はあるものの、子どもが鉛筆を正しく持つことができるようになるのは3歳前後とされています。
手先が器用に使えるようになったり、文字に興味を持ち出したりしたら、鉛筆の持ち方を練習させるのも良いでしょう。
子どもに鉛筆の持ち方を教える時は、子どもが興味を持ち、やる気を出せるようにすることが大切です。無理やり練習させたり、間違っているからと叱ったりするのは控えましょう。
保護者が見本を見せて一緒にお絵描きを行うなど、楽しみながら練習するのがポイントです。
また、子どもによっては指先を上手に動かせないのが原因で、鉛筆の正しい持ち方ができないケースも考えられます。積み木のように、指先を利用する遊びを取り入れるのも有効です。
矯正グッズを用意するのもおすすめ
なかなか鉛筆の正しい持ち方をマスターできない時は、矯正グッズを用意するのもおすすめです。
例えば、六角形や円形の鉛筆よりも持ちやすさに優れる三角鉛筆なら、自然と正しい持ち方を学ぶことができます。
鉛筆を持つ場所に輪ゴムを巻いて目印をつけたり、矯正グリップを鉛筆に装着したりするのも良いでしょう。
鉛筆の持ち方は、文字のきれいさはもちろん、文字を書く時の疲れやすさも左右します。文字をきれいにかけない、すぐに疲れてしまうとなると、やる気や集中力が下がる要因にもなりかねません。
大人になってからも、文字を書く機会は何かと多いものです。子どもが興味を持ったタイミングで、無理なく鉛筆の持ち方を教えてみてはいかがでしょうか。