受験の面接にある「自己PR」とは?

高校受験の面接では「自己PR」を求められることが多いです。自己PRと聞くと自己紹介と似たようなものと思いがちですが、自己PRでは「自分がどれだけ学校に合っているか」を面接官に伝えることが求められます。

自分の長所や短所、実績などを伝えるだけでは、不十分だということです。

 

また、自己PRの時間は1分前後と短めです。「自分の短所を交えつつ」といったルールを設けられる場合があるなど、何も考えずに面接に挑んでも、面接官に好印象を与えるのは難しくなります。

 

自己PRを成功させるには、面接官が何を知りたいのかを踏まえたうえで、コツを覚えておくことが大切です。

 

面接で自己PRが求められる理由

受験生の中には、なぜ自己PRが必要なのかわからない方も多いかもしれません。面接の際に自己PRが求められる理由は、大きく3つ考えられます。

 

1つ目が、自己分析ができているか確認するためです。自己PRでは、自分の得意なことや苦手なことを、客観的に把握・分析する必要があります。

自己分析ができて、高校生活を通じて成長できる生徒かどうかを見定めているのです。

 

2つ目が、夢や目標に対する熱量を知るためです。夢や目標に対する志が高い生徒は、目標に向かって努力をする過程で、成長する可能性も高くなります。

一方で、夢や目標がない生徒は、入学後の学校生活を適当に過ごしてしまうこともあるでしょう。学校側は、夢や目標に積極的に挑戦できる生徒を求めているといえます。

 

3つ目が、学校の教育方針に合った生徒か確認するためです。「高校」と一口にいっても、学校ごとに教育方針や理念は異なります。教育方針や理念に合わない生徒は、学校になじめない可能性も捨てきれません。

学校に合う生徒かどうかを知ることも、面接で自己PRが求められる理由です。

 

 

自己PRのコツ1:学校の求める生徒像に合わせる

前述したとおり、高校側は学校の教育方針や理念に合った生徒の入学を望んでいます。学校のパンフレットやホームページで、教育方針・理念を確認しておきましょう。

オープンスクールや学校説明会に参加して、学校の雰囲気を確かめておくのも有効です。

 

自分は学校側の求める人物像に合致している、教育方針に適していると面接でアピールすることができれば、好印象を与えやすくなります。

 

 

自己PRのコツ2:具体的に話す

自己PRでは、自分ががんばってきたことを面接官に伝える機会が多くあります。その際は、エピソードを交えて具体的に伝えるのがコツです。

面接官は、初対面の受験者のことを何も知りません。勉強の成績や部活動の実績を話しても、具体性に欠けると理解してもらえない可能性があります。

 

例えば、勉強をがんばった人なら、「学年1位をキープし続けました」だけでなく、「成績を保ち続けるうえで、どのようなトラブルがあったか」「どんな工夫で学年1位をキープしたか」なども話せるとベストです。

 

また、長所・短所を聞かれた時もエピソードを交えて話せると、与える印象が良くなります。

 

 

自己PRのコツ3:原稿の丸暗記はしない

自己PRで話すことが大まかに決まったら、内容を整理して原稿にまとめ、練習を重ねておきましょう。面接当日に緊張して、自然に話せなくなる恐れがあります。

 

ただし、原稿を丸暗記する必要はありません。覚えた原稿を暗唱するだけだと、不自然な自己PRになってしまいます。

内容を忘れたり、想定外の質問をされて頭が真っ白になったりする原因になるかもしれません。

エピソードや重要なキーワードを覚えておく程度にとどめ、さまざまな質問に対応できるように練習するのがおすすめです。

 

また、自分を必要以上に良く見せるのも控えましょう。失敗談や自分の短所があったとしても、失敗をどう糧にしたのか、どのように改善したいかなどを交えれば、十分に好印象を与えられます。

 

面接で学校が知りたいことは、「受験生はどのような人なのか」です。自己PRでは、自分の言葉でしっかり話すことを心がけましょう。