222(コラム)

国際的な科学技術人材の育成を進める「グローバルサイエンスキャンパス」。平成30年度の採択機関の取り組みは?

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国際的な科学技術人材の育成を進める「グローバルサイエンスキャンパス」。平成30年度の採択機関の取り組みは?

国立研究開発法人科学技術振興機構は、学校や大学、研究機関、科学館、民間企業などと連携して科学技術系人材の育成を進める「次世代人材育成事業」と呼ばれる取り組みを進めています。その1つである「グローバルサイエンスキャンパス(以下GSC)」では、地域で卓越した意欲や能力を持つ高校生等を募集・選抜し、選ばれた学生は、実施機関である大学と地域の教育委員会・他大学・民間企業といった連携機関による教育プログラムを通して能力を伸ばすなど、将来グローバルに活躍できる科学技術人材の育成を目指します。

 

平成30年5月29日には、GSCの平成30年度採択機関が公表されました。今回はこの取り組みに採択された6つの大学の企画と概要を紹介します。

 

東北大学の「探求型『科学者の卵養成講座』」

東北大学を中心に、宮城県をはじめ東北・北関東地区の教育委員会と連携して将来国際的に活躍できる「科学者の卵」を養成するプログラムを実施します。東北大学の多彩な研究教育資源を活用した高度な研究活動を通して、科学の持つ力を理解し、真に国際的な視点と新しい価値観を創造できる次世代の傑出した科学技術人材育成を目指した探求型教育を行います。

 

東京農工大学の「美しい地球を持続させる『グローバルイノベーション科学技術者養成プログラム(GIYSE)』」

食料問題やエネルギー問題、人類の生命を守る技術といった地球規模の課題の解決に向けて、確かな科学的手法を身につけ、多面的な視点から物事を捉えて国境を越えて活動できる人材の必要性が高まっていることを受けて、このプログラムでは科学技術分野に興味、関心を持つ高校生を発掘した上で、科学者の素養として必要な研究手法、倫理観を養成します。さらに最先端の研究者とその研究環境に接する機会を提供することで、理工系大学や大学院に進学し、将来国際的に活躍する、卓越した科学者を養成します。

 

慶應義塾大学の「医学・医療の学際的修学、半学半教」

超高齢化社会に突入した日本では、社会を支え、産業化において国際的な先導となり得る人材の育成が急務。この事業では大学院修士課程程度の知識と技能を持ち、社会への高い影響力を持つ受講生を育成するため、一次選抜で選んだ高校生40名に医学医療講義・研究基礎技術・論文読解などを実施した後、さらに二次選抜した15名は各種オリンピック受賞あるいは個人研究での国際学会発表や英語論文発表を目標に活動します。

 

愛媛大学の「科学力と国際力を伸ばす次世代科学技術人材の育成プログラム-愛媛で学び、世界を目指せ!-」

愛媛という地域性を拠り所に、愛媛の資源や産業を生かして世界にイノベーションを広げる人材育成を行うことが、この企画の目的です。世界基準の科学技術への深い理解を養い、既存の科学技術を革新する活動を通して得た成果をグローバルに発信できる人材を育成するため、選抜された受講生は、愛媛大学や愛媛県が世界に向かって発信する広範な科学技術を学ぶ体験型学習プログラム、科学技術英文の読解、本学に在籍する外国人研究者などとの対話、さらにICT利用コミュニケーションツールによる情報交換などによる国際性の育成、受講生によるシナジェティックな課題研究の推進などを行います。

 

九州大学の「九州大学未来創成科学者育成プロジェクト(QFC-SP)」

九州大学は過去4年間のGSC事業の実績を基盤に、次の4つを目的とした卓越した科学技術の人材育成を行います。

①自主的な課題意識と課題選択に基づく科学・技術研究の基礎的な知識・技能の習得

②科学研究への早期取り組みによる飛躍的な能力の伸長と研究者適性の醸成

③大学における長期的・計画的な研究活動プログラムによる研究成果への到達

④国際的に通用する科学技術者としての資質の醸成

目的の実現のために、第一段階で「基礎的な知識・技能と研究テーマのマッチング」、第二段階で「長期的・計画的な研究活動」「研究倫理など、国際的な視点を持つ研究者意識を涵養」という形で、段階的な企画内容が提案されました。

 

琉球大学の「津梁と創造の科学人材育成プログラム」

選抜された高校生には、科学者として必要な基盤的能力を育成する教育プログラムや、国際的な活動を含む高度で体系的な教育プログラムを実施します。受講生は自主的な研究活動に取り組み、最終的には国際学会での外国語による研究発表や外国語論文発表を行い、国際科学技術コンテストへ出場するなど、各方面で活躍する自然科学系人材の育成を目指します。

 

GSCに採択された大学の企画は高度な目標が設定されており、選抜される高校生の数も限られていますが、科学技術の分野に高い関心を持つ高校生にとっては、知識を深め、将来の進路選択につながる実践的な経験が積める貴重な機会になるでしょう。

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