222(コラム)

社会に出て役立つ資格、簿記検定の内容とは?

c-20180327

社会に出て役立つ資格、簿記検定の内容とは?

資格の学校TACは公式ウェブサイト上で、2017年TAC資料請求数調査にもとづく人気の資格ランキングを公開しました。その中で、簿記検定は公務員に次いで学生に人気の高い資格であることが示されました。今回はこの簿記検定に着目し、資格の概要や企業にとってのニーズ、それぞれの級のレベルを紹介します。

 

簿記のスキルを証明できる簿記検定

簿記検定を実施している日本商工会議所は、簿記について「企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能」と説明しています。会計の知識に加えて、財務諸表を読む力、基礎的な経営管理や分析力、コスト感覚といった、社会人にとって役立つスキルが身につきます。特に上場企業は四半期に一度財務諸表を出す義務があるため、特に規模の大きい企業で簿記や会計の知識を備えた人のニーズが高くなると考えられています。

 

簿記検定に合格すると、簿記を学んだことを証明できます。学生の時に簿記検定に合格すると、就職で有利になったり、簿記検定を重視する会社に入社した場合に、同期に差をつけたりできる、といったメリットが期待できるでしょう。

 

検定試験の4つの級のレベルはどれくらい?

日本商工会議所の簿記検定は、初級と3級、2級、1級の4つの級からなります。初級は2017年4月に新しく設けられた級で、簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解し、業務に利活用することが目的とされており、「ネット試験」で受験します。3級は、基本的な商業簿記を修得し、経理関連書類の適切な処理や青色申告書類の作成といった初歩的な実務がある程度できるレベルとされ、大学によっては、推薦入学に有利になる可能性があります。2級は、高度な商業簿記・工業簿記(企業内部での部門別や製品別の材料・燃料・人力などの資源の投入を記録・計算する技能)を修得して、財務諸表の数字から経営内容を把握できるレベルです。商業高校では、この簿記2級に相当するスキルの修得が期待されます。1級は極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができるレベルです。簿記1級は大学などで専門的に学ぶ人に期待するレベルで、合格すると税理士試験の受験資格が得られるため、公認会計士や税理士といった国家資格を取得するために受験する人もいます。

 

受験科目は、3級では商業簿記だけですが、2級になると工業簿記が加わり、1級ではさらに会計学と原価計算が加わります。

 

日本商工会議所の公式ウェブサイトでは、簿記の活用の仕方などのメリットに関する情報や、過去の試験の出題の意図や講評といった、検定試験の勉強に役立つ情報が公開されています。将来を見据えて、大学入学後に簿記検定の受験を検討する人は、まずはこのサイトを参考にしましょう。

お電話でのお問い合わせ:0120-121-864 お電話でのお問い合わせ:0120-121-864
  • 無料体験授業お申し込み
  • 資料請求・お問い合わせ