222(コラム)

英検が「大学入試英語成績提供システム」に参加申込。公表されてた試験方式とは?

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英検が「大学入試英語成績提供システム」に参加申込。公表されてた試験方式とは?

2017年12月に、日本英語検定協会が大学入学共通テストの「大学入試英語成績提供システム」に正式に参加申込したことを発表しました。この発表では、実用英語技能検定(以下、英検)のほか、同協会が英語テストとして実施しているTEAP、TEAP CBT、IELTSで参加申込を行ったこと、英検では複数の試験方式の導入を提案したことを公表しています。

 

発表された英検の参加申込の内容とは?

日本英語検定協会の公式ウェブサイト上で、大学入試英語成績提供システムに参加申込をした英検の試験方式の内容と、その目的をみることができます。

 

その中では、既に行われているPBT(筆記試験)とCBT(コンピューターで行う試験)に加えて、1日でR(Reading)L(Listening)W(Writing)S(Speaking)の4技能を受験できる「1日完結型」と、一次試験(RLW)の合否にかかわらず二次試験(S)も受験できる「公開会場実施」を加えた4つの方式を、英検そのものとして提案したことが記載されています。これらの方式は既存の英検と同じ問題構成であり、同じ評価基準で採点します。また、従来と同じ基準での合否結果と技能別のCSEスコア(国際標準規格CEFRに対応したもの)も付与されると説明しています。

 

4つの方式を採用した目的については、「受験生それぞれが利便性や日程、ご都合や試験方法等を鑑み、各方式の中から最適なものをご選択いただける選択肢の幅を持たせることが受験生の皆様にとりましては最善ではないかと判断し、このようなご提案をさせていただきました」としています。

 

提案された英検の4つの方式

英検が提案した4つの方式は、「従来型」「1日完結型」「公開会場実施」「4技能CBT」と呼ばれています。

 

従来型は4技能のうちRLWをPBTで、Sを対面式面接で行う試験です。対象制限はなく、1級から3級までの5つのグレードを対象に、6月~7月と10月~11月の年2回実施します。また、約400の本会場に加えて、離島や遠隔地には実施責任者・教室監督責任者を派遣し、特別準会場として実施します。

 

1日完結型は高校3年生と大学入学共通テストを利用する浪人生などを対象に、RLWをPBTで、Sを録音式のCBTで実施します。一次試験の合否にかかわらず、4技能を1日で実施します。準1級から3級の4つのグレードを対象に、2019年度以降の4月から12月の間に年2回実施する予定です。会場は47都道府県に設置されますが、会場数は順次拡大予定です。

 

公開会場実施は高校3年生と大学入学共通テストを利用する浪人生などを対象に、RLWをPBTで、Sを対面式面接で行います。一次試験の合否にかかわらず、4技能を2日で実施します。1級から3級の5グレードを対象に、2019年度から従来型の公開会場と特別準会場で行う予定です。

 

4技能CBTでは対象制限はなく、RLWS全てをCBTで実施します(Sは録音式)。一次試験の合否にかかわらず、4技能を1日で実施する予定です。2級、準2級、3級の3グレードを対象に、2018年度8月から大都市で毎月実施(12回)しますが、地方会場の実施回数は検討中です。現在は会場数が19ヶ所で、今後順次拡大予定と公表しています。

 

ここまで紹介した情報のうち、従来型以外の実施回数や会場などは未定で、日本英語検定協会が現時点で公表している内容も変更される可能性があります。

 

日本英語検定協会が参加申込を行った試験方式が認定されるかどうかは、3月末の大学入試センターの発表で決まります。英検が認定されると、受験することで試験本番にかかる負担を減らせる可能性があります。英検を含めた民間試験の活用を検討しつつ、今後更新される情報に注意することも、大学入学共通テストを視野にいれた重要な対策です。

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