222(コラム)

推薦・AO入試の割合が増加。一般入試が主流という考え方はもう古い?

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推薦・AO入試の割合が増加。一般入試が主流という考え方はもう古い?

大学入試といえば、ひと昔前までセンター試験や一般入試での結果が全てでしたが、最近では推薦入試やAO(アドミッションズ・オフィス)入試を導入する大学も増えており、一般入試以外の方法で入学する学生も多いようです。

センター試験や一般入試が主流という考え方は、今や過去のものとなってしまったのでしょうか?

 

私立大では過半数越え。推薦・AO入試はなぜ増加した?

私立大学の中では、今や推薦入試やAO入試によって入学した学生が過半数を占める大学もあるようです。

文部科学省によると、国公立大学でもAO入試は、2015年は71大学172学部だったが、2016年には75大学190学部へと増加。推薦入試も2015年は157大学433学部だったのが2016年には159大学448学部と増えました。

 

このように受験方式の傾向が変わっている背景には、少子化に伴う受験生の減少が考えられています。一般入試を受験する学生の多くが有名人気大学を目指すようになり、人気の高い大学とそうでない大学の間で二極化が起こるようになってきました。

そのような中で偏差値とは違う形で大学の魅力をアピールし、少しでも多くの入学者を確保するために一般入試よりも早く合否が決定するAO入試を取り入れている大学が増えているのです。

 

推薦入試やAO入試では大学への入学意欲を問われる場合も多く、合格した場合はその学校に入学することが条件となる「専願入試」を行っている学校も少なくありません。確実に入学者を集められるというのも、推薦入試やAO入試の増加につながる大きな理由となっているのでしょう。

 

推薦・AO入試のデメリットとは?

推薦入試やAO入試は、大学側は「確実な数の入学者を確保できる」、受験生側は「早々に受験から開放される」という、双方にとってメリットのある受験方式だといえます。

 

しかし、必ずしも良い面ばかりではないようです。推薦入試やAO入試の受験を考えている方は、以下のような点に注意してください。

 

上記で「指定校推薦やAO入試の多くは専願入試である」という特徴を述べましたが、専願入試では受験校が限られてしまうため、多くの大学にチャレンジしたい学生には向いていません。

また、専願入試で合格した場合、自分を推薦してくれた高校の信頼がかかっていることも忘れてはいけません。推薦を辞退したり、大学を退学したりすれば、今後母校の推薦枠がなくなってしまう可能性もあります。母校や後輩たちにも大きな迷惑がかかってしまうので、注意する必要があります。

 

2014年に読売新聞社が行った調査において、AO入試合格者の退学率が16%という結果がでました。この数は、AO入試合格者の6人に1人が退学しているということになります。

理由としてAO入試は小論文や面接で合否を決めるので、入学後はセンター試験や一般入試で入学している人と比べると、学力レベルが低く、授業が追いつかないと考えられています。そのため国立大学の多くではAO入試でもセンター試験を課しており、一般入試で入学した学生との間で学力差が生じないための配慮を行っています。

 

大学を選ぶ際の選択肢として、推薦入試やAO入試がある学校を考えておくのもいいでしょう。しかし「勉強をしないで大学に合格できるかも!」と簡単な気持ちで受験し、合格すると、入学後に勉強が追いつかない可能性があることも考慮しましょう。

学力や入学後のビジョンを考えた上で受験に望むことをおすすめします。

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