受験勉強ともなると、誰でも参考書や問題集を購入すると思います。しかし、この世の中に完璧な参考書、問題集は存在しません。それでも多くの学生が完璧を求めすぎてしまい、勉強をすることよりも、完璧な参考書・問題集選びに精を出している気がします。確かにわかりやすいものはありますが、いずれにしても実行しなければ効果は出ないことを理解しましょう。  つまり、無駄に参考書、問題集選びばかりに集中してしまい、いざ購入したら安心感を覚えてしまっていつまで経っても勉強しないというケースがあります。これが参考書、問題集購入の落とし穴です。冷静になればわかることですが、参考書、問題集は大学に合格する学力を養ったり、身につけるための補助的なものでしかありません。  持っているから、絶対的な効果を発揮する薬ではないことを理解しましょう。もっとも大切なことは勉強の本質であって、補助的なものではありません。だからこそ、あなた自身が勉強する姿勢を持っていないことには、参考書、問題集を購入しても意味がありません。どこか参考書、問題集に神頼み的なものを抱いている人が多いような気がします。  それに表現や設問など内容のバランスに違いはあっても、どの参考書、問題集もしっかりと解説しています。そのため、正直なところ、どの参考書、問題集とも内容は大して変わりませんし、そこに差はありません。もちろん、少しでもわかりやすいものを探したいわけですが、それはあくまで効率をあげたいという願望があるからです。  しかし、それだけに囚われてしまうと、ただの参考書探しになってしまい、肝心の勉強に手をつけることができなくなります。いわゆる、受験参考書コレクターになってしまい、まるで趣味のアイテムを一つずつ集めるかのような日々を送ることになります。参考書、問題集を探していると、このような落とし穴にハマりやすくなるので注意してください。  目的を見失わないようにすることが大切ですし、学力はお金で購入することはできないことを理解しましょう。すべてはあなたの努力次第で変わっていくものです。あくまで参考書や問題集はあなたのサポートをしてくれる役割しか持っていません。   それから、参考書、問題集を何冊も購入することがプラスに働くかというとそうではありません。むしろ、マイナスに働きます。ですので、何冊も購入することは避けるべきです。?記憶の観点から紐解いていくと、効率よく知識を身につけるためには、同じ情報を何度も繰り返すことがもっとも効果的と言われています。  つまり、違う参考書や問題集ばかりを日々やっていると、まったく知識が身につかない可能性があります。それに勉強が進んでいない場合、同じ問題でも、その同じような部分が分からないといった出来事も起こるので、「同じ情報」を繰り返して勉強することが重要になります。そのため、参考書や問題集はそれぞれ1冊ずつあれば十分です。  もし、あなたがいろんな問題集に手を出そうとしているなら、それをやめましょう。負のスパイラルに陥る可能性があります。それに効率よく暗記することもできなくなるので、逆に勉強の効率と質を下げてしまいます。  まだ、参考書、問題集を購入していない人は自分に最適と思ったものを1冊ずつ購入しましょう。それからは参考書、問題集の購入について考える必要はありません。あとは自分の学力を向上させるために勉強に力を注ぐだけです。